TOP 弘前大学から海外への留学 留学経験者の声 人文学部3年 加藤 美里さん

弘前大学から海外への留学

留学経験者の声

人文学部3年 加藤 美里さん

私は今年の3月から、米国のメーン州立大学に10か月間留学しています。
メーン州は米国の東北端にあり、カナダとの国境に面していて、気候は北海道のように夏が短く冬が長く厳しいです。車で5時間ほどでカナダの小都市、ケベックへ行けるので、夏休みはケベック旅行へ行きました。またボストンまで車で4時間、ニューヨークまでは飛行機で45分で行けるので、時間があるときに旅行ができて便利だと思います。

米国は9月から新学期が始まり、私も現地の学生に混じって授業を履修しています。よく、アメリカの大学は課題が多く、毎日図書館へ行って勉強をするというイメージがありますが、その通りで、課題が毎回沢山出ます。例えば、私が履修しているジェンダー問題の授業では、週三回授業があり、毎回予習として40ページほど教科書を読むことになっているほか、毎回のクラスで何を学んだかをレポートにまとめ、毎週提出しなくてはいけません。授業中も学生が次から次に発言し、例えるなら教室にハーマイオニーが10人以上いるような状態が普通です。さらに、成績のGPAが卒業後の進路に深く関わるので、みんな良い成績をとるのに必死で、納得のいかない成績をつけられたら、教授に容赦なく抗議しにいきます。ここまで勉強が厳しいと、一日中勉強していると思われますが、土日は沢山遊び、ちゃんと息抜きもしていてすごいなと思いました。最初はこのような状況をみて、ただただ圧倒されていましたが、負けるものかと私もできるだけ発言し、良い成績をとれるように努力しています。また授業数や課題が多い分、じっくり時間をかけてより深く学べるので、たくさん知識を得られて面白いと感じます。

課外活動では、留学生が集まるクラブに所属していて、2週間前には日本食をふるまうイベントを開催しました。3人の日本人留学生と現地の日本語教師の方に手伝っていただき、お味噌汁、鶏そぼろ、野菜炒め、じゃがバター、和風パスタ、おにぎりを作りました。当日は50人以上の来場があり、食べ物は完売しました。食べ物を美味しいと言ってもらえてもちろん嬉しかったのですが、日本のいただきます、ごちそうさまの文化や、弘前大学の紹介もできてイベントは大成功でした。11月にはカルチャーフェスティバルがあり、また日本文化を紹介できる機会があるので楽しみです。

カルチャーショックといえば、メーンは自然が豊かすぎるところです。大学の周辺は森に囲まれていて、シカやリス、ビーバー、ヤマアラシ、キツネなどの動物をあちこちで見ることができます。アパートの近くではシカが毎日草を食べているのを見ますし、夕方に自転車で森を散歩していたときにシカとぶつかりそうになったこともあります。日本では昆虫や鳥以外、山奥に行かないと動物を見ることができないので、日本に帰ったら見れなくなると思うと寂しいです。留学も残り3か月を切りましたが、後悔の無いように、楽しんで過ごしたいです。